2010年9月17日金曜日

中国のNGOについて

jia(家)」というNGOの事務局長をされている原田さんにお会いしました。
原田さんは中国のハンセン病回復村でワークキャンプをオーガナイズしていらっしゃったりする方です。

お話させていただいていて、中国のNGO事情についてとても考えさせられました。

大きな問題点は、中国で正式にNGO活動を認めてもらうのはとても難しいということ。
NGO登録するためには、中国政府が認めている正式なNGO団体のうちのいずれかの傘下に入らなければならない。しかし、傘下に入れるかどうか認める決定権のあるNGO団体はよっぽどのことがないと、傘下にはいれてくれない。なぜなら、傘下にいれてしまうと管理する義務は発生するは、何かが起こった時の責任は発生するは、その割にはなんの得にもならないから、、、である。そうとうなコネクションがなければ難しい。

しかも中国政府はNGOをとても警戒している。あのoxfamでさえも、正式な活動登録はできてない上に、政府から警戒されており、活動も制限されている。中国でのNGO活動のほとんどは草の根というかアンダーグラウンド。学校では、生徒がこういった団体でボランティア活動をするのを禁止したりもする。

正式登録できないと何が困るかって、企業からの寄付を集められない。企業が正式登録していない団体に寄付をする場合、その支出を寄付として計上することはできず、何か別の勘定科目扱いにしなければならない。そうすると税優遇も当然ない。NGO側も団体として銀行口座を開設することができないため、個人口座宛てでしか寄付を受け取れない。

中国では相当稼いでる企業はたくさんあるのに、企業→NGOなどの団体というお金の流れを作るのが難しい。富の分配の大部分をまだ政府が担っている。中国政府は最近、都市部と農村部、沿岸部と内陸部の格差を縮めるために、巨額の投資をしている。しかし、トップダウンのやり方はあまりうまくいっていないと言われている。巨額投資する前に、NGOなどの団体のあり方を見直すほうがよっぽど効率的だ。

しかし、シンセンでは最近やっと、NGO登録の際の二重構造が是正されつつあるらしいが・・・。もっとこういう動きが広まるといいなと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿